自分は、今年小学生になる娘に、チョコレートをもらいました。
「パパ食べて、早くたべて、手紙も、早く読んで!」って。
・・・幸せになれる、いい文化ですね。
バレンタインというと、
中学生の頃、何回も下駄箱を確認したり、
友達に、「おまえ何個もらった?」って聞かれて、
母親の分もカウントしたことを思い出して、何故か切なくなりました・・・・
多分皆さんも、それぞれの思い出があるのでしょう。
そう振り返るのも、素敵な事だと思います。
さて、ワインも、人と同じように、歴史があり、背景のある飲物です。
今回の紹介は、2001年のワインですが、
十年前、自分は、自分達はこうだったとか、何をしていた、何処にいた、など、
飲む時に、一緒に振り返る事の出来る、唯一の飲物だと思います。
忙しい毎日のなかで、たまにはグラスを傾けて、
ゆっくりそういった思い出話など、如何でしょうか?
レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2001年 ¥2,650
AOCサンジュリアン 格付3級シャトーラグランジュのセカンド
カベルネ・ソーヴィニョン65%、メルロ28%、プティヴェルド7%
シャトーの歴史は、中世にさかのぼるまで古く、まさにボルドーの名門。
1983年より、サントリーが所有して以降、品質はめざましい発展を遂げています。
セカンドとはいえ、ラグランジュのポテンシャルはそのままに、トラディショナルで、
円熟味が増し、落ち着きのある味わいになっております。
セカンドの利点として、早く熟成するという事がありますが、このワインもまた、
徐々に飲み頃をむかえつつあり、「早く抜栓を」、と言っているようです。
香りの要素は、ブラックチェリー、カカオ、エスプレッソ、スーボワ、
かすかにメルロ由来のトリュフなど、複雑で奥深いです!
ボルドーのグランクリュにみられる、程よく熟成したワインのニュアンスを感じる事が出来ます。
タンニンも溶け始め、ねっとりとして、リッチな印象。
柔らかい酸味も、味わいに奥行きを与えています。
熟成したワインの飲み頃に関しては、個人差があり、好みだとは思いますが、
今ちょうど、飲みごろの中間あたりで、決してはずさないと思います。
今の季節ですと、購入して2日、常温(暖房して、16~18℃前後)の部屋で、立てて置いておくと、
滓が下に沈み、温度も(液温で15℃から16℃)いいと思います。
合わせられる料理は、幅広く(写真は、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み)、
すき焼き、焼鳥のレバー、ラム肉、ウナギの蒲焼きなんかが、お薦めです。
味の強い有機野菜のソテーなども、お互いを引き立て合うと思います。
セラーで大切に育てたワインです。
ちょっと贅沢して、美味しいワインを、という時に如何でしょう?